イタリアの老舗レーシングバイクメーカー、Wilier Triestina(ウィリエール・トリエスティーナ)社がユーロバイク2019で発表した新型E-ロードバイクは、アシストパワーをさらに引き上げ、重量はわずか10.2kg。そして、見た目は完全にロードバイクそのものです。
ウィリエールは、最軽量のeロードバイクであると主張
Wilier Triestinaは、重量わずか10.2kg未満の軽量eロードバイク『Cento10 Hybrid(チェントディエチハイブリッド)』を発売しました。Wilierは、このバイクが E-ロードバイクの重量の新記録を樹立したと主張しています。
この新型Eバイクは、同社のフラグシップレーシングバイク、Cento10Proに基づいて設計されており、その美しい外観は、中にバッテリーが入っていることなど微塵も想像させません。
こちらの動画では、Cento10 Hybridの詳細な仕上げが確認できます。
Cento1 Hybridよりも軽量でエアロ
Wilierの前作のEロードバイクであるCento1 Hybrid(チェントウノハイブリッド)は、重量12.8kgと十分に軽量なバイクでしたが、今回発表されたCento10 Hybridはさらに7%もの重量削減を達成しました。Wilierによると、この軽量化により、消費バッテリー量が4.5%削減されます。
バッテリーは、Cento10ハイブリッドではCento1よりもスリムなダウンチューブに収まるようになりました。パワーユニット(動力源のモーター)はCento1 Hybridと同様にリアハブに搭載されています。
Cento10 Hybridは、同社のフラグシップレーシングバイクが持っている”風を騙す”空力効率と同じ性質を獲得しています。全てのケーブルは内蔵され、余分な要素は完全に排除されています。
他のeロードバイクに見られがちな分厚いボトムブラケット部については、適度にコンパクトに保つことに成功しています。もちろん、Qファクターは通常のロードバイクと同様です。
Wilierによると、Cento10 HybridはCento1 Hybridよりも8%空力効率が向上したと考えています。
三段階のパワーをハンドル付近のボタンで切り替え
アシストパワーについては、最大250Wの3段階の推進力が選択可能で、パワーの切り替えはステムの横に配置された「iWocボタン」で行います。
このボタン操作は非常にシンプルなもので、ボタンを一度押すと、パワーを1段階変更でき、LEDの色が変化します。前作ではトップチューブ上部に設置されていた切り替えボタンですが、ステム横に移動したことで操作性が向上しています。
Cento10 Hybridの価格は?
Wilier Cento10 Hybridの価格は、Wilier Triestinaオリジナルブランドのアルミ製ホイールを搭載したShimano Ultegra Di2装備モデルの場合で7,900ユーロ(日本円で約93万2千円)から。
カーボンホイールとDura-Ace Di2の場合は11,200ユーロ(日本円で約132万円)からとなります。これを自分のものにするためには、500円玉貯金を毎日、7年と3ヶ月間続ける必要がありそうです。
日本の公道で走行はできますか?
日本の公道で走行が認められている電動自転車には、他の国と比べて比較的厳しい制限が設けられています。アシストパワーの大きすぎる電動自転車は自転車として公道を走ることは許されておらず、これらのバイクで公道を走るためには原動機付自転車(原付)として申請が必要で、ヘッドライトやテールライト、ウインカーやナンバー、警報機、運転には免許とヘルメットが必要となります。
日本では、公道を走行できる電動自転車について以下のように定められています。
そして、このEバイク:Cento10 Hybridは、規定以上のパワーが出せてしまうことが容易に想像できます。結局の所、日本の公道で走行するためには法律の改定を促す他なさそうです。もしくは、メーカーが日本向けに認可を取得したエディションをラインナップしてくれることを望みます。
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