ロードバイク乗りが選ぶ!鍵のおすすめ10選 | 軽量・持ち運びに最適なロックを格付け。

レビュー/インプレ

昔に買った重い鍵。持ち運びが辛くて使わなくなってしまった…。
この記事は、最高に軽くて丈夫、かつデザインも優れた自転車用ロックを探す旅。

自転車の盗難の危険性が高まっている

近年のサイクリングブームの影で、自転車の盗難の危険性も上昇している。あなたのロードバイクを窃盗犯から守るための1番の方法は、なるべく愛車から目を離さないことだが、次点で大切なのが「自転車用の鍵」を持ち運び、それを適切に使用することだ。

多くの場合、自転車用の鍵は頑丈に作られており、セキュリティの保持に効果的だ。しかし、その重い鍵を長距離持ち運ぶのにはかなり根気がいるだろう。ある人は言った。「せっかく高価な鍵を買ったのに、重すぎて結局持ち運ばなくなってしまった。」筆者は、このような声をこれまでに複数回聞いてきた。

大切なのは軽さと安全性のバランス

幸いなことに、この記事で紹介している軽量なロードバイク用の鍵は、約1Kg程度の重さに収められ、コンパクトサイズで、持ち運びがしやすい。そして、モチベーションが高くない軽度の窃盗犯を困らせるだけの適切なセキュリティレベルを保持している。

つまり、大切になのは、「軽さと安全性のバランス」だ。

いくら頑丈な鍵だとしても、プロの窃盗団のスキルには歯が立たない。しかし、サイクリングの休憩で、自転車から一瞬目を離さなければならない時に一番怖いのは、置いてある自転車をそのまま持ち去るような、軽い気持ちの泥棒だ。簡素的な鍵でも「何もないよりは良い」のはどうやら間違いない事実だろう。

最高のポータブル・ロックおすすめ10選

この記事「軽量なロードバイク用鍵のおすすめ10選。持ち運びに最適なポータブル・ロック」では、最高に軽くて丈夫、かつデザインも優れた自転車用ロックを10つ紹介し、「軽さ・携帯性・セキュリティ・デザイン」の4項目を独自目線で包括的に格付けする。

ロードバイク歴4年、職業はデザイナー&自転車ライターである筆者と一緒に、あなたに最適な自転車用鍵を探しにいこう。

1.OTTOLOCK(オットーロック)

「オットーロック 152cm ステンレスバンド ケブラーカバー ダイヤルロック」各カラー46cn/76cm/152cmが選択可能。
OTTOLOCK(オットーロック)の鍵一覧をAmazonで見る 

「軽い・コンパクト・丈夫」頑丈な軽量ロック

軽さ4.5
携帯性4.3
セキュリティ1.5
デザイン4.3

OTTOLOCK(オットーロック)は、単体145~260gの圧倒的な軽さを誇る、コンパクトでモダンな外観のポータブルロック。2017年にクラウドファンディングサイトGREEN FUNDINGにて支援者募集が行われ、「軽い・コンパクト・丈夫」のキャッチコピーで人気となった。

直径10cm程度のロール形状に収まるので、サイクルウェアの背面ポケットにすっぽり。リセット可能な3ケタの組み合わせは、鍵を紛失して慌てる必要がないことを意味する。柔軟性のあるベルトには断裂しにくいステンレスプレートが内蔵。最高レベルの携帯性と同時に、必要最低限度のセキュリティは保持している。

とはいえ、ボトルクリッパーでも切れない程の完全な保護は難しい。このあと紹介する9つでも同じだが、最終的には鍵の実力を過信せずに、短時間目を離す際の簡易ロックとして上手に活用したい。

※表示の価格は記事執筆時点のものであり、時期によって変動します。現在の価格はリンク先の販売ページにてご確認ください。※各カラーそれぞれに3つのサイズ展開あり→OTTOLOCK(オットーロック)の鍵一覧をAmazonで見る

2.LITELOK (ライトロック) SILVER

ウェアラブルという新発想、軽さとセキュリティの両立

軽さ2.3
携帯性4.0
セキュリティ4.0
デザイン4.1

「腰に巻いて身につけられる」というコンセプトのポータブルロック。Litelok(ライトロック)は、イギリスのウェールズを拠点に自転車ロックを開発しているメーカーだ。2018年にクラウドファンディングサイトCAMPFIREで支援者を募集した経緯がある。

「市場にある多くの自転車ロックがいかに重く、柔軟性がなく、運びにくく、使いづらく、錆びやすいのか。」 Litelokは、これまでの自転車用ロックに対するユーザーの不満を調査し、嘆き、彼らを満足させるための答えとしてこのLitelok Silverを開発した。

630g〜830gと軽量ながら、イギリスの代表的な独立認定機関によってSold Secure「シルバーランク」の鍵性能を評価されている。これは、同クラスの鍵よりも少ない重量で同等のセキュリティを確保していることを表している。

ボルトカッターへの耐性、ねじり破壊に対する耐性、そして2トンの引っ張りにも耐えるとしており、Litelok Silverはかなり高性能なポータブルロックだといえる。残念なのは、他のものよりも価格が格段に高価であること。参考までに、Amazonでの出品価格は約3万円だ。

3.TiGr Lock (タイガーロック) mini 

1gあたりのセキュリティレベルは最大級

軽さ3.5
携帯性3.5
セキュリティ4.0
デザイン3.6

TiGr Lock (タイガーロック) mini は、高強度な金属であるチタンを使用した軽量なU字ロック。2015年にクラウドファンディングサイトKICKSTARTERで支援募集から生まれた経緯がある。

オランダの独立認定機関による認定において、他社の上級グレードの鍵も含まれるセキュリティレベル「ART®rating-2」を取得。重量は491gで、同グループの中では最軽量ということだ。今回紹介する軽量ロックの中でも特に、重量あたりの堅牢性が評価されている製品。

ボトルケージ取り付け部分へ取り付け可能な専用マウントが付属。通常のサイクリングの場合、ボトルは一本で十分なことも多いだろう。もしくは、以下で紹介しているようなボトルケージアダプターを利用することでサドル下へ固定することも可能。こちらの方法もおすすめだ。

金属むき出しのように見えるが、本体にはPVCクリアコーティングが施されており、フレームを傷つける心配が軽減されている。欠点としては、色がシルバー1色である点。自転車のカラーコディネートを楽しみたいユーザーにとっては残念なお知らせかもしれない。

セットでおすすめのボトルケージアダプター

4.ALTOR(アルター)APEX Ti

カジュアルデザインの本格派

軽さ2.6
携帯性2.9
セキュリティ3.6
デザイン4.1

APEX Ti(エイペックス Ti)は、アメリカのサイクルロックメーカーALTOR LOCKが開発した折りたたみ式ロックの第二世代。特許取得済みの折りたたみ設計と高強度なチタン合金とを組み合わせて、軽量かつ丈夫、そして見た目もカジュアルな鍵に仕上がっている。

2016年にクラウドファンディングサイトKICKSTARTERで資金調達に成功し、高い人気を得た。ALTER LOCK社もまた、「かさばらず、軽量で安全な鍵」という、安全を求めるサイクリストの永遠の追求点に挑戦しているメーカーの1つだ。

この鍵がユニークなポイントの1つは、複数のAPEX Tiを連結して使用できる点だ。気になる重量は715g。表面はクリアコートが施され、フレーム等のスクラッチを防止。専用アダプタを用いることで、ボトルケージの代わりに取り付けて持ち運びも可能。

「APEX」=頂点 を意味するように、セキュリティのみならず、美しいデザインや仕上げにもこだわった製品というイメージがある。フレームに合わせて4色から選べる点も魅力的だ。

※他カラーも上記リンク先より選択可能

5.HIPLOK(ヒップロック) Z LOK コンボ

持ち逃げ泥棒への抑止力

軽さ5.0
携帯性4.8
セキュリティ0.7
デザイン4.2

結束バンドのようなこの鍵、「HIPLOK Z LOK」は、工具を使わない「持ち逃げ泥棒」に対してセキュリティを発揮する便利な方法だ。重量はわずか100gで、今回紹介する中でも最軽量。

ナイロンカバーの中にはステンレスプレートが入っており簡単には破壊できない工夫がされているが、工具があれば切断することは難しくvない。バイクの二重、三重のロックのために、またはヘルメットやバックなどあらゆる場面でちょっとした鍵を掛けたい場合に活用したい。価格も約3,000円とお手頃だ。

6.HIPLOK(ヒップロック) Lite

ファッション要素を取り入れたベルト型ロック

軽さ1.9
携帯性4.1
セキュリティ3.0
デザイン4.5

上段でも紹介した鍵メーカー「HIPLOK」は、その名の通り、腰に巻き付けて携帯するベルトスタイルでよく知られている。このスタイルの鍵の中では最も軽い「Lite」モデルだが、それでも重量は1kgをやや超えている。

Sold Secureレーティング「ブロンズ」を取得しており、「ゴールド、シルバー、ブロンズ」の3つのうちの最低基準はクリアしているという認識となる。つまり、泥棒を長い時間足止めするのには適さないが、最低限必要なセキュリティレベルは保持しているということだ。

適応ウェストサイズは約61cm〜106cm。「鍵を腰に巻く」という面白い発想とファッション要素が魅力だ。また、反射素材を使用してリフレクター要素を追加した「SUPERBRIGHT スーパーブライト」バリエーションもおすすめ。

7.Foldylock(フォルディロック) Compact

最高に丁度良い、スタイリッシュなFoldy

軽さ2.0
携帯性3.8
セキュリティ4.0
デザイン3.8

Foldylock(フォルディロック)は、「スタイリッシュなのに強固な自転車用キーロック」として、2013年にクラウドファウンディングサイトから立ち上がった鍵「Foldylock」をさらにコンパクトにして改良を加えたモデルだ。イスラエルで鍵を企画販売しているSeatylock社が開発・販売している。

Foldylockの特徴は、携帯時はコンパクトながら展開すると85cmまで広がる点。自転車に取付可能なケースとセットになっており、ボトルケージ用のネジ、またはストラップの2通りの方法で自転車フレームにかっこよく収納出来る。

上段で紹介した「LITELOK (ライトロック) 」と同様に、イギリスの代表的な独立認定機関によって「シルバーランク」の鍵性能を評価されている。重量は1kgと今回紹介する中では比較的重い部類だが、スタイリッシュに収納できる点が高く評価され、現在も人気となっている。

※他カラーも上記リンク先より選択可能

8.ABUS(アブス) Bordo Granit X-Plus 6500

軽くないが、選択肢としては外せない

軽さ0.5
携帯性2.0
セキュリティ5.0
デザイン3.7

折りたたみ式の携帯ロックといえば、ドイツの大手鍵メーカーABUS(アブス)も外せない。「Bordo Granit X-Plus 6500(ボード グラニット)」は、ABUS社内で独自に設けている15段階のセキュリティレベルのうち最上位の「15」に相当する。

重量は約1.5kgで、携帯可能な鍵としては最重量クラス。ロードバイクの軽量性を重要視する場合は選択肢から真っ先に外れるだろう。しかし、中〜長時間のロックをする必要がある場合や、通勤、通学でメインの鍵として使用する場合にはかなりの安全性を確保できる。

5.5mm厚のプレート、ピッキングしずらいキーシリンダー、そしてABUSの高い品質、大手メーカーならではのコストパフォーマンス。有利な点も多いが、重さや色の選択肢の少なさなど、欠点もわかりやすい製品だ。

9.ABUS(アブス) BORDO COMBO LITE 6150

ABUSの努力が伺える一品

軽さ3.1
携帯性4.0
セキュリティ2.6
デザイン3.9

BORDO COMBO LITE は、1つ前に紹介したABUSのハイ・セキュリティロックから大きさと重量を大幅に削減し、キーレス(ダイヤル式)タイプを採用したモデルだ。

同社独自のセキュリティレベルは15段階中「6」となる。重量は650g(本体重量は約507g)で、展開すると850mmの長さになる。ボトルケージマウントに取付可能な専用ケースが付属。ブラック、グレー、レッドの三色の選択肢を提供する。※ブラックが入手しやすい。

“セキュリティレベルをなるべく下げずにいかにして軽量化を図るか”というABUSの改善への努力が伺える製品で、安全性と携帯性のバランスが良い。価格は約9千円で、コストパフォーマンスを高く評価できる。

10.AlterLock(オルターロック)

全く違ったアプローチからの盗難防止

軽さ5.0
携帯性5.0
セキュリティ
デザイン3.0

オルターロック(AlterLock)は、ITソリューションに関する企画・開発・保守などを手掛けるIT企業「株式会社ネクストスケープ」が開発した、自転車用の”次世代スマートキー”。

1〜9までに紹介してきた自転車用鍵とはアプローチが異なり、物理的なロックではなくITを活用して盗難を防止しようとするのがAlterLockの特徴。振動を検知するとアラームが鳴り響きスマートフォンへ通知、万が一盗難に遭った場合は、デバイスに搭載されたGPSで場所を特定できる。参考までに、本体重量は約60gだ。

物理的にロックする機構が無いため、単体での運用は難しい。上記で紹介しているような軽量なロックと組み合わせることで相乗効果が生まれるだろう。注意点として、デバイス自体にモバイル通信機能が備わっているため、月額使用料約400円/月が発生する。

※現在、AlterLockは在庫が少なく品切れが続いている。メーカーによると新型のデバイスを開発中とのことだ。
オルターロック(AlterLock)のレビュー記事はこちら

2021年3月追記

2021年3月、オルターロックは第2世代に生まれ変わりました。新型オルターロックがどのようにアップデートされたのか?内容を知るにはこちらの記事も併せてご覧ください。

最後の一行

ここまで、最高に軽くて丈夫、かつデザインも優れた自転車用ロックを10つ紹介してきたが、いかがだっただろうか。紹介したものはどれも筆者が友人におすすめしたいと思える素敵なロックばかりだ。ここまで読んでも最高のロックに出会えなかった場合は、セキュリティレベルを重視する人、軽さを重視する人、アイデアやコンセプトの面白さを重視する人など、それぞれ気になる項目に焦点を当てて選ぶことをおすすめする。

携帯用ロックは、どこまで行っても抑止力の1つでしかない。どの鍵を選んだとしても、セキュリティレベルを理解して適切に組み合わせて安全に利用することが大切だ。あなたの愛車が悪党の手に渡らぬように。祈りを込めて最後の一行に終止符を打とう。

この記事を書いた人
ロード乗りデザイナーSho[ショウ]

自転車大好きなデザイナーで、自転車情報INNERTOPの運営者。平日の昼から千葉県内をロードバイクで爆走していることで知られる。

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