ディープリムホイール。
それは、ロマン。
エアロ効果、高剛性、そして威圧感を放つ「ディープリムホイール」。憧れるなぁ…
この記事では、ディープリムの効果・メリット、デメリットを紹介する。あなたにあったホイール選びの参考にしていただきたい。
ディープリムホイールの定義は?
ディープリムホイールが「ロマン」というのには2つの理由がある。
1つ目は「空力性能」だ。「エアロ効果」とも言われ、
前からの風をいなし、推進の糧とする。
巡航速度が上がれば上がるほどその恩恵は大きくなる。
もうひとつは「見た目」だ。ハイトの高いホイールはなんといっても
格好いい。威圧感が増し、いかにも速そうに見える。
ホイールの部品の名称
自転車のホイールは、上の画像のように、
「リム」「ハブ」「スポーク」「ニップル」で構成されている。
リアホイールのハブには「フリー」というパーツが付き、
フリーにはスプロケットを装着する。ラチェット音というのは、
このフリーの中にあるラチェット機構が空転することによって発生する。
また、ディスクブレーキ用ホイールには、ディスクローターが付属する。
ディープリムホイールは、「リム」が「ディープ」な訳だ。
ハイト何ミリからディープリム?
プロファイル一覧
~30mm ロープロファイル
30~40mm程度 ミディプロファイル
50mm~ ハイプロファイル
一般的には50mm以上のリムハイトをハイプロファイルという。
そして、ハイプロファイルのリムのホイールが、
いわゆるディープリムホイールと呼ばれている訳だ。
ディープリムホイールの特徴は?
ディープリムホイール。つまりリムプロファイルが大きい
ホイールにはどんな特徴があるのか見ていく。
ディープはかっけえんだ。デュラの60mmハイトが一番な
そうかな?別にデュラエースじゃなくても格好いい
ホイールはいっぱいあると思うけどね…
ディープリムホイールは見た目は厳つい
見た目…プロファイルが高くなればなるほど威圧感が増す。
人気のハイトは38~50mmで、80mmを超えるハイトのホイールは、
ロードバイクではそうそう見かけない。
35~40mmハイトは(セミディープ)とも呼ばれる
タイムトライアルでは80mmを超える「超ディープ」なホイールや、スポークが無く完全に覆われた「ディスクホイール」がよく使われる。
※プロファイルが高くなるほど前からの空気抵抗が低くなる。
ディープリムホイールの素材は?
昔はアルミのディープリムホイールも多かったが、
アルミのディープリムはとても重くなるので、
最近はほとんど売られていない。
近年で「ディープリムホイール」と言えば、カーボンファイバー製だ。
カーボンにもグレードがある
一口にカーボン素材といっても、グレードがある。
グレードが上がると値段が上がり、硬く、強靭になる。
高級グレードの「T1000カーボン」ともなると、航空宇宙工学に
使用される程に強靭。より薄く、より軽いホイールが作れるのだ。
現在、カーボンファイバー素材メーカーとして世界シェアNo1を誇る
のが、日本の「東レ」。高品質な原料として信頼が高い。
東レのカーボン等級
T700カーボン 通常のカーボンホイール
T800カーボン ハイグレードのカーボンホイール
T1000カーボン ハイエンドの高級ホイール
ディープリムホイールのメリットは?
ディープリムホイールは見た目が格好いい、
そして、空力学的に優位という大きなメリットがある。
リムプロファイルが高くなると、どのような
良いことがあるのか、見ていこう。
高速域での空気抵抗の減少
上の写真は、前方斜めから風を当て、抵抗を計測した写真。
プロファイルが高いホイールの方が、空気抵抗が少ないのが分かるだろう。
基本的に、プロファイルが高くなればなるほど、
整流効果が生まれ空気抵抗が低くなる。
注意してほしいのは、低速域ではあまり変化が無いという点。
実際に走行してみて、空気抵抗の差を本当に実感出来るのは、
時速40km程のスピードが乗ってから。
上の図を御覧いただきたい。ただの円柱と、流線型の模型。
これだけ大きさが異なる物体なのに、両者の空気抵抗の値は一緒になる。
整流効果がどれだけのものか、わかりやすいと思ったので紹介させていただいた。
剛性の向上
ホイールの剛性が上がるとたわみが減り、乗り心地が悪くなる反面、
反応速度が向上し、スタートダッシュやスプリント、
上り坂でのダンシングで有利となる。
剛性が高いと、ペダルからの力のパワーロスが減り、
効率よく前進できるようになるなど、メリットが大きい。
そして、ホイールの剛性を上げるには、以下の方法が考えられる。
リムを頑丈にする
・プロファイルを高くする
・強靭な素材を使う
スポークを頑丈にする
・強靭なスポークを用いる
・スポークの張力を上げる
・スポークの本数を増やす
ディープリムホイールは、使用している材料が多いため、リムが頑丈に。
また、プロファイルが高いとその分スポークが短くなり、
しなりが減る分、強度が上がる。
このような理由で、ディープリムホイールは
ロープロファイルよりも剛性が高くなりやすい。
ディープリムホイールにデメリットはあるの?
物事には裏表があるのが常。ディープリムホイールを使っていくにあたって、注意すべきポイントもある。どんなデメリットがあるのか見ていこう。
たしかに気になるね
横風にめっぽう弱い
前からの風をいなすディープリムホイール。
しかし、当然ながら横からの風はまともに受けてしまう。
後輪は良いにしても、怖いのがハンドリングを司る前輪。
横風で前輪を持っていかれると、バイクコントトールを失い、
道を外れるなどして落車の危険も。
そのため、ディープリムホイールを使っている方の中には、
リアホイールは50mm,フロントは35mのように、
異なるプロファイルを組み合わせている人も多く、かなり有効だ。
リムが重くなり、山岳や漕ぎ出しに影響が
空力と剛性に優れ、平地での高速巡航やスプリントに向いている
ディープリムホイールだが、重さが仇になる場面も。
プロファイルが高くなればリムに使用する素材が
多くなるわけだから、重くなるのは明白。
60mmハイトのカーボンホイールなどは、どうしても
前後セット1500グラム程度にはなってしまう。
スピードの出ない山岳ステージなどでは、
1300グラムを切るような軽量ホイールに分があるようだ。
ロープロファイルは剛性が下がってしまうので、
あえてミディプロファイルを選択するクライマーもいる。
剛性と軽さの共存は、各ホイールメーカーにとって
最大の課題であり目標だろう。
ディープリムホイールはどんな人に向いている?
50mmハイト以上のリムを持つ「ディープリムホイール」は、
とても強力な武器になる可能性を秘めている反面、
デメリットもあることをお伝えした。
では、ディープリムホイールはどんな人が使うべきなのか。
また、「ディープリムはやめておいたほうが良い人」とはどんな人なのか。
俺は何が何でもディープが使いたい!
好みで使ってもらって全然構わないんだけどね。一応、向いている使い方などを伝えておこう
ディープリムを使うべき人
- 平地での走行がメイン
- 単独走が多い
- 普段の巡航速度が30km/h以上
- トライアスリート
- 見た目を追求している
- ディープリムに憧れているor一目惚れ
ディープリムがあまり向いていない人
- 山岳コースを走ることが多い
- ゆるポタメイン
- クライマー
- ディープリムの見た目にいまいちハマっていない
- 風の日には飛ぼうとしてみる
「セミディープホイール」がかなりおすすめ
空気抵抗の恩恵は受けたいけど、山も登りたいという人。
ゆるポタが多く高速巡航はあまりしないが、
見た目の格好良さを追求したい人。
このような方には、35mm~40mm程のプロファイルを持った
「セミディープホイール」をおすすめする。
理由は、見た目からしてどんなフレームにもマッチしやすく、
空気抵抗削減のメリットと重量のバランスが非常に丁度よいからだ。
エアロフレームならディープリムが似合うけど、細い軽量フレームには「セミディープ」が一番似合うと思うなあ。TCR とか。
ディープリムホイールの購入におすすめのサイト
どうにか安く買う方法ない?
ホイールは高いからね。通販では稀に激安セールで
売られているモデルがあるのでチェックしてみたら?
海外通販か…!そうしてみる。
Amazonで稀に目玉商品が
最近はAmazonでもディープリムホイールが豊富に出品されている。
中にはかなり割引が効いた目玉商品もあるので、
気軽に検討したい人は、Amazonや楽天等でサーチしてみるのもあり。
海外通販を上手く活用するのが最もおすすめ
以前の記事で御紹介したとおり、海外通販での購入がおすすめ。
なぜなら、国内の販売店やネットショップで購入するより
20~40%程安く購入できるからだ。同じ商品が安く買えるならそちらが
良いに越したことはないだろう。
おすすめの海外通販サイトや買い方、注意ポイントなどはこちらの記事で。
全員におすすめできる訳ではないけど、中華カーボンという選択肢も
個人的には肯定派です。気になる人は見てみてね
まとめ
ここまで、
ディープリムホイールとは?
ディープリムホイールのメリット・デメリット
ディープリムホイールを使うべき人とは?
などをお伝えしてきた。ディープリムホイールは、上手く活かせれば、
他のどのパーツにも勝る愛車のアップグレードとなるだろう。
先程お伝えしたとおり、ディープリムホイールは海外通販を使えば
格安で購入できることも。是非、自分に合うホイールを見つけてみて欲しい。
今後もパーツのアップグレードに関する記事をあげていくよ!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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