オルターロック?名前は聞いたことあるけど、実際どうなの?導入するほどのモノなのか?
この記事では、ロードバイク向けのGPS追跡機能・振動検知アラーム付きの”次世代スマートキー”「オルターロック(AlterLock)」の評判から、実際に購入しての開封レビュー、旧型から合わせて約2年間使用してきた筆者のインプレッションまで、オルターロック導入の際に検討するべき全てのことをお伝えします。
2021年の春、オルターロックは第2世代の新型機種(Gen2)が登場しました。当記事は最新の情報にアップデートを行っているので、新型オルターロック(第2世代)の購入を検討されているあなたに向けて情報を発信しています。

※只今、絶賛記事内容を最新の情報に更新中です。一部、旧型の情報が含まれますがご了承ください。
オルターロックの驚くべき機能と正しい使いこなし方。ロードバイクへの取り付け方法や、外観がどうなるか。そして、この製品はどんな人におすすめなのか、などについてもお伝えしていきます。
オルターロックは2021年3月に、第2世代に生まれ変わりました。新型(第2世代)と旧型(第1世代)比較記事もありますので、是非この記事と併せてご覧ください。
オルターロック(AlterLock)とは?

オルターロック(AlterLock)は、ITソリューションに関する企画・開発・保守などを手掛けるIT企業「株式会社ネクストスケープ」が開発した、自転車用の”次世代スマートキー”。開発したこの会社は1999年に慶応大学で発足したベンチャー企業が元となっており、事業拡大した現在も新しいチャレンジを続けています。
オルターロックの特徴

オルターロックは、これまでの自転車用の鍵とは全く違ったアプローチで盗難を予防します。また、万が一盗難されてしまった場合の捜索機能も兼ね備えていることがわかります。
①振動検知&アラーム

スマホアプリからAlterLockデバイスの「ロックをオン」にして、AlterLockデバイスを取り付けた自転車に一定の振動を与えると、AlterLockデバイスに内蔵されたスピーカーからアラームが鳴り響きます。また、同時にスマホにも通知が発せられます。

リリリリリ…! とかなりの音量が響きます。第2世代のデバイスでは、「初回警戒音」といって、初回の揺れでは小さな音が鳴り、二回目の振動で大音量のアラームが鳴るように設定も可能です。
※アラームの音量や継続時間、振動検知の反応感度はアプリで調整が可能です。
オルターロック単体ではなく、簡易的な鍵と併用すると効果的です。
こんな場合に活躍する(かも…)

盗難しようとして自転車を揺らすと…

→本体から警報が鳴り響く!(威嚇と予防)
②位置情報トラッキング(GPS/Wi-Fi)

高精度GPS「みちびき」による正確な位置情報取得
盗まれた?場合でも、AlterLockのバッテリー*が残っている限りは、高精度GPS(GNSS)「みちびき」を使ってリアルタイム*に自転車の位置を追跡できます。※最長約一ヶ月半のバッテリー寿命を持っています。※GPS情報は数分おきに通知されます(通信回数を減らし長時間の追跡を実現するため)
こんな場合に活躍する(かも…)

AlterLockアプリ内で位置情報の追跡が可能!

場所を特定すれば警察も動いてくれるだろう。
自転車が盗難されてしまった場合、警察に盗難届を出しても、わざわざ捜査するなんてことは基本的にありません。動いてくれないんです。 (証拠がなければ動くあても無いですし…)
しかし、オルターロックで位置情報が特定できていることを説明すれば、警察官に同行を求めることができるかもしれません。
GPSが届かない場所でも位置情報取得が可能
第2世代のAlterLockは、付近を飛んでいるWi-Fiの電波情報から、現在の端末の位置情報を割り出す機能を搭載しています。これにより、建物の中や地下など、GPSの電波が届かないような場所でも位置情報の取得が可能になります。
紛失防止スマートタグとは大違い
オルターロックは、紛失防止スマートタグに近いものを感じるかもしれませんが、詳しく調べてみたところ、実態は全くの別物でした。

紛失防止スマートタグには、単独通信はおろか、GPSすら搭載されていないものがほとんど。実際は、お守り程度にしか働きません。

オルターロックでは、GPSとWi-Fi、及びsigfox®というモバイル通信の組み合わせで、リアルタイム*で正確な位置をトラッキング可能です。
このあたりの違いがわかると、「オルターロック(AlterLock)」の革新さに気がついてきます。オルターロックのように、GPS追跡と単独通信を備えた他の類似のサービスは、現在日本では存在しません。 ※innertop調べ – あったらコメントで教えて下さい!!
オルターロックには注意点もあります!
「サイクルガードサービス」に加入が必要(月額料金)

AltorLockの注意点が、これです。デバイスを利用するためには、本体代金の他に、月額約400円で「サイクルガードサービス」に加入する必要があります。この時点で一定のユーザーはオルターロックの導入を諦めてしまうかもしれません。
これは、sigfox通信を使うための費用として充てられるもの。スマホの毎月の通信費用のようなイメージで「必要経費」と捉えられるかどうかの問題になりそうです。
月額払い | ¥396/月 |
年間払い | ¥3,960/年(月あたり¥330) |
契約して初めの30日間は費用がかからず、期間中に解約すれば費用は発生しません。sigfoxの通信エリアは日本国内の人工カバー率95%を誇りますが、山間部や離島にお住まいの方では利用できない可能性があります。
※無料の1ヶ月間で通信がうまく作動するかをチェックし、通信エリア外だった場合は期間内に解約できます。
オルターロックの評判
実際にオルターロック(AlterLock)を使用している方の声・評判を集めてみました。
肯定的な評判

(2019/08/03 14:18:49)ごろ、池袋ワイズロード前でロード盗難されそうになりました。 幸い、(オルターロックの)アラームを付けていたので鍵だけ壊されて済みましたがとても危ない状況でした。 /出典

一人で出かけたときはコンビニによるだけでも心配になるときがあります。もちろん鍵はかけるのですが、その気になれば切られような簡易なものですし。
Webサイトで紹介されていたので買ってみましたが、取り付けも簡単でしたし、スマホとのペアリングもスムーズにおわりました。友達に悪役やってもら手コンビニでテストしましたが、思いのほか大きな音でちょっとびっくり。スマホへの通知も早いので、何かあればすぐにわかります。安心を買いました。 /出典

動かすと警報音が鳴り持ち主に通知がいくAlterLock。軽い気持ちの窃盗犯ならびっくりして逃げるだろうしAlterLockを知っていてもその場で外すのは至難の業なので。嫌がらせ対策にもなります。 ただ、どんなアイテムも完璧はないので鍵との複合使用&長時間離れることは避けた方がよいです。/出典

ロードバイクを気持ちよく走らせていたら突如AlterLockが鳴り始めた! 周りの視線が痛い…ドロボーぢゃないよ! あ!と思い、ついさっき寄った公衆トイレに慌てて戻る。 洗面台にケータイを置きっぱだった… 意外な形で役立った! それにしてもAlterLockは威嚇効果あるぞ! /出典

使用ユーザーの多くが、アラームの威嚇効果と追跡の安心感を実感しているみたいですね。AlterLockのおかげで助かったという声も、1つだけではありませんでしたよ。知り合いもこれで救われてました。
否定的な評判

AlterLockのサービス料ってクレカ限定なのか いいサービスなのにそんなところで断念することになるとは思わなかった /出典

支払い方法に関してはアップデートがあり、現在ではコンビニ払い、及びPayPalでのお支払いに対応しています!!!

スマホのバッテリーをかなり消費する。
Alterlockアプリが約3割のバッテリーを消費するので、かなり迷惑。Androidで使用。 /出典

私はandroidを使用しているのですがスマホによってはアプリの誤検知や、Bluetoothの接続がうまくいかなかったり、位置情報が取得できなかったりします。問い合わせ済ですが結局、機能が使用不可という答えしか帰ってきませんでした。そうなると使いたくても使えません。今後対応機種の種類を増やしてくれることを願います。 /出典

非常に重宝してましたが、最近触れてもいないのに勝手にアラームが鳴る状態になりました…
その際はアラームが勝手に鳴るだけで検知の通知も来ません。故障じゃないかなぁ 近所迷惑… /出典

古いAndroid機種では動作が安定しないのかも。バッテリー食いと誤検知が発生することがあるみたいです。僕はiPhoneXSで利用してますが、バッテリーの減りは微塵も感じてません(笑) なので、3年以上前くらいの古いAndroidを使用している方は注意ってところかな。
では、実際に買って使ってみたらどうなるのか?
オルターロックのレビュー
以前から、名前と存在だけは知っていたオルターロック(AlterLock)。レビューなどを見て非常に気になったので、実際に導入してみました。まずは、開封レビューから自転車に取り付けるまでの一部始終と設定方法までをお伝えします。
価格と購入方法
オルターロック本体の価格(デバイス価格)は、税込み¥10,780です。
「高っ!」と思う方もいるかもしれません。
しかし、開発者の方に伺ったところ、この価格で販売することによる利益はほぼゼロなのだそう。GPSや単体通信モジュールなど、高価なパーツを存分につぎ込んだデバイスのため。開発と生産のコストが非常に高くなっているそうです。
デバイス価格 (希望小売価格) |
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¥10,780(税込) ※ 利用には別途サービス利用料が掛かります。 |
AlterLock本体(デバイス)は現在、AlterLock公式サイトから予約注文が可能な他、楽天市場、その他一部のサイクルショップで取り扱われています。ネットショップでの購入は以下のリンクから。
もしくは こちら のページで、取扱い店舗の一覧が紹介されています。
※オルターロック公式サイト
オルターロック公式サイトからの予約購入はこちらのページから。
外観と同梱物
(以下の写真は旧型になります。順次更新予定です)


付属品 |
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本体・スタートガイド・取り付けボルト×2・「オルターロック装着中」ステッカー |
本体の詳細を見る
マットブラックの一色のみ展開。真っ黒なボディには、[AlterLock]のロゴがグレーで目立たないように配置されています。また、ボタンは一箇所のみ。その脇にLEDランプが2つあります。このランプは、アラーム時に点灯したり、バッテリー残量などのためのインジケーターになります。



サイズと重量、厚み
非常に薄い筐体、大きさは手のひらからはみ出す程度のかなりコンパクトサイズです。
※このあと実際にロードバイクに取り付けます!
サイズと重量 |
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長さ150×幅47×厚さ8 ミリメートル(mm) / 約60グラム(g) |
充電方法とバッテリー

本体側面に充電ポートが付属しています。現在でも多くの端末に利用されている「マイクロUSB端子」を搭載。パッケージ内には充電ケーブルやアダプターは付属しません。
普段ライトやサイコンの充電に使用している充電アダプターを使うか、「USB(A)to MicroUSB」ケーブルを用意してパソコン等につないでも充電できます。
充電中は、本体のLED(赤)が点灯し、充電が完了すると緑色のLEDが点灯します。リチウムポリマーバッテリーを利用していて、稼働時間は「最大1.5ヶ月」と記載されています。
防水耐性はある?
オルターロック(AlterLock)には防塵・防水機能があります。説明書を見てみたところ「IP66」との記載がありました。これは、粉塵の侵入が完全に防護でき、全方向から水を勢いよく直接かけられても有害な影響を受けないことを表します。つまり、オルターロックは強い雨にさらされるような使い方をしても問題ない、ということですね。
また、第2世代には充電端子部分に取り付ける保護カバーが付属してきますが、これを取り付けなくとも変わらない防水機能が確保出来るとのことでした。
ロードバイクに取り付けてみた

オルターロックの取り付け方法

普通の六角で、オルターロック自体の盗難が心配?
オルターロック(AlterLock)を取り付ける付属のボルトは、六角ねじ式になっています。あえて普段あまり使われない3mmの六角になっていますが、それでも盗難が心配になりますね。
オルターロックでは、公式で盗難防止ボルトを販売しており、予約注文の際には、オルターロックデバイスと盗難防止ボルトがセットになったモデルを購入することも可能です。
それでは、実際にオルターロックのセットアップをしていきます。
オルターロックの初期設定方法
オルターロックを自転車に取り付けたあと、(もしくは取り付け前でも問題ない) オルターロックの本体の初期設定を行い、スマホとペアリングをする必要があります。
AlterLockアプリをインストール
まずは、オルターロック(AlterLock)公式アプリをインストールします。iOSおよびAndroidに対応。
新規アカウント登録(ユーザー登録)をする
アプリを初めて開くと、新規アカウント登録 or ログインを選ぶ画面になりますので、[新規アカウント登録]へ進みます。画面の指示の通りにやっていけば、実際に使えるようになるまで数分で完了します。

サイクルガードサービスに加入する


アプリでデバイスの登録(ペアリング)
サイクルガードサービスに無事加入できたら、最後にデバイスとスマホをペアリングします。

います。確認しておきましょう。

これで設定は完了です!
このあと、1ヶ月間程使用してみました。
一ヶ月使ってみてインプレッション

ワイヤーロックとの併用がおすすめ。

まず感じたのが、他のワイヤーロック(簡易的なもの)との組み合わせが最強!ということです。
例えば、コンビニやラーメン屋さんなど、お店の前に自転車を停めたとします。この時、オルターロックと一緒に装備した簡易的な鍵がドロボウさんを数十秒手こずらせてくれさえすれば、警報&スマホに通知が来て、自転車を確認できます。
コンビニやお昼休憩での格別の安心感
安心感が段違い。
一人でライド中にコンビニに寄りたい時。お昼にサイクリングカフェに寄りたい時。これまではワイヤーロックのみだったので、「知らない間に持っていかれてやしないか…?」と、どこか不安な気持ちがありました。しかし。
オルターロック(AlterLock)があることで、「誰かが揺らしたり移動させたら通知来るし!」と、安心してお店に立ち寄ることができるようになりました。長時間の駐車には向かないかもしれませんが、短時間の休憩中では、精神衛生上、とても効果的です。
オルターロックのバッテリー持ちは?
一回の充電で1ヶ月以上平気で持つ
オルターロックは、通信規格や通信の回数を調整することで、長時間のバッテリーライフを実現しているのだそう。この1ヶ月間、週に2,3回ライドに出かけましたが、バッテリーは持続しています。これだけ持つなら、普段はたまに充電して、ロングライド前にフル充電しておけば安心でしょう。
ただ、口コミによると、最後バッテリーが無くなりかけたあたりで、通知が来ないトラブルが発生することが稀にあるのだそう。▶完全にバッテリーが無くなる前には充電した方が良さそうです。※バッテリー残量はアプリで確認できます。
オートガード機能は距離が不安定
結局、オフにしました

第2世代ではオートガード機能は廃止されています。第1世代では引き続きサポートされます。
自転車から離れて、スマホとのBluetooth接続が切れると自動で振動検知/アラームを[ON]にしてくれる便利機能、のはずが。
精度が悪い?というよりも、自転車からかなり離れないとロックがかかりませんでした。Bluetooth電波強度を[1]にした状態でも、屋外なら30m程離れないとロック状態にならず、屋内でもガラス一枚で阻まれた場所であればロック解除されてしまいます。
人通りの多い場所など、環境によってはロック状態になる距離が異なります。「コンビニに入った時に、実はロックされてなかった!」というのが怖いので、私は結局、オートガード機能はオフにしてしまいました。
たまに通知してくれないことがある…?
仕様がちょっと不安
オルターロックを使っていくなかで、車体を(わざと)揺らしてもスマホに通知が来ないことがありました。これはなんでだ?と思い、色々と試してみました。
さらに、開発者の方に直接伺ってみたところ、以下の仕様であることが判明しました。
「たまに警報と通知が来ない」と思っていたのは不具合ではなく、以上の仕様であることが原因だったようです。また、これらの仕様は、通信回数を減らして長期間の追跡を可能にする目的があるそうです。
※よく考えてみれば、ずっと警報が鳴りっぱなしだったら犯人はまずオルターロックを壊しにかかるでしょうから、当然の仕様と言えば、そうですね(笑) にしても、鳴る時と鳴らない時があると「不具合?」と感じてしまうので、ちょっと不安に感じた瞬間でした。
オルターロックを最高に使いこなす設定(小技)
1ヶ月使ってわかったおすすめの設定
オートガード設定はオフ
先程説明した通り、オートガード機能の動作には通信環境によってばらつきが生じます。確実にロックしたいのであれば、多少面倒ですが、アプリを開いてワンタップし、[ガード]状態に切り替えた方が無難かもしれません。
振動検知感度の設定
振動検知感度は、普段は[中]にしています。
[低]…タイヤを持ち上げてガンっと落としたら反応
[中]…立て掛けてある自転車を立て掛けなおそうとしたら反応
[高]…ちょっとでもフレームを揺らしたら反応
コンビニなどに立て掛けておく場合は、[高]にしてしまうと、風による揺れを検知してアラームがなる可能性があります。また、サイクルカフェなどに設置されているサイクルラックにサドル等をかける場合は、[中]でもとなりのバイクと当たって誤検知することもあります。壁などに立てかける場合は[中]、サイクルラックにかける場合は[低]がおすすめです。
スマートウォッチとの相性が良い!

使用していて相性が良い!と感じたのが、Apple Watchなどのスマートウォッチの通知機能との組み合わせ。振動を検知した時の警報音(本体)はかなり大きいですが、肝心のスマホへの通知が分かりづらいという問題がありました。他のアプリの通知と変わらない通知なんです。
そこで、Apple Watchで通知を受けられるようにしてみたところ、こちらの方が確実に振動検知の通知に気づくことができました。
サイクリストは、スマホを背中のポケットに入れて休憩していることもあるかと思います。そんな時は、スマートウォッチでオルターロックの通知を受け取れる設定を試してみてください。
まとめ
ここまで、「オルターロック(AlterLock)」の開封レビューから、一ヶ月使用インプレッションまで、オルターロック導入の際に検討するべき全てのことをお伝えしてきました。
日々のライド中の休憩に格別の安心感を与えてくれる、非常に頼もしいデバイスです。気になっている方は、公式サイト、及び販売サイトでさらに詳しい情報やレビューを見てみてはいかがでしょうか。
購入リンク
最後に、さらなる質問や気になる点、実際にオルターロックを使ってみての感想など有りましたら、コメントで教えて下さい!最後までお読み頂きありがとうございました。
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