この記事では、AUKEY(オーキー)のBluetooth5.0 トランスミッターレシーバー、『BR-O8』を実際に購入した際のレビューを掲載しています。市場を探してもなかなか見つかることの少ない、AAC送信可能なBluetoothトランスミッターの使用感と接続テストまでを行います。遅延の少ない接続を目指して!
※注意書き
後から発覚した事実なのですが、この製品、AACは受信のみ対応なのだそうです。この記事にユーザー様から寄せられた情報で発覚しました。(金魚太郎さん、ありがとうございました!)
いつ購入しようか迷っていた時、たまたまAUKEY公式サイトで35%の値下げをしているのを発見。
金魚太郎 – 当記事のコメント欄より抜粋
まさに買い時だと思い、そのまま商品紹介を眺めていると・・・
今までは記載がなかった注意書き(赤文字)があり「AACコーデックは受信モードだけに対応」・・・
はぁーーー笑!?と思わずびっくりしました笑
結論、「AAC対応だと思っていたのは受信のみ」つまり、AirPods Pro等で低遅延で接続して聴くことはできないということです。
なんか、騙された気分です…返金してくれないかな(笑)
以下のレビューは、「AAC接続で聞ける」と勘違いしていた私のレビューとなる旨、ご注意ください。※ちなみに、私が購入した当初は公式サイトや出品ページにも「AAC接続対応」とのみ記載されていたんですよね。
AUKEY BR-O8
「BR-08」は、2020年4月に AUKEY(オーキー)より発売された新型のBluetoothトランスミッター/レシーバーです。
特徴は、トランスミッターモード・レシーバーモード・バイパスモードの三種類を切替可能な一台三役という点。また、一度に2台のBluetoothデバイスを接続可能なデュアル接続。そして、低遅延の通信が可能な 「apt-X Low Latency」や、iOSで標準となっている低遅延コーデックである 「AAC」 に対応している点です。(受信のみ対応とのこと)
型番を間違えやすいですが、BR-08ではなくBR-O8(オー・ハチ)のようです。購入するまで私も気づきませんでした…。それでは、スペックを詳しく見ていきましょう。
AUKEY BR-O8のスペック
製品仕様
- 型番: BR-O8
- テクノロジー: BT5.0、aptX、aptX-LL低遅延
- 送信モード:
AAC、aptX、aptX-LL低遅延、SBC - 受信モード: AAC、aptX、aptX-LL低遅延、SBC
- 周波数範囲: 2.402GHz -2.480GHz
- 入力: DC 5V
- 通信距離: 最大50m
- サイズ: 113 x 110 x 73mm
- 重量: 300g
注目したいのは、受信モードだけでなく送信モードでもAACに対応している点。最大50mの通信距離も、他製本と比べて飛び抜けたものがあります。(※AACは受信のみ対応とのこと)
送信機/受信機/バイパス機能搭載の1台3役
トランスミッターモードでは、テレビやラジオなどのAV機器からBluetooth対応のヘッドホンやスピーカーへ音声・音楽を送信します。 レシーバーモードでは、Bluetooth対応のスマートフォンやパソコンなどから音声・音楽を受信し、スピーカーなどで再生できます。
バイパス(Bypass)モードでは、Bluetooth非対応デバイス間の接続ができます。テレビとスピーカーの間に本機を接続し、スピーカーからオーディオ再生できます。
高音質コーデック対応
aptX Low Latency(低遅延)テクノロジーにより、ワイヤレスでも映像と音声のズレをほぼ感じることなく、映画、ゲームのライブ感を損なわずに楽しめます。また、apt-X とAACコーデックにも対応しているので、iPhoneやAndroidなどさまざまな端末で高音質で再生できます。
超長送受信距離
AUKEYによれば、通信範囲は約50メートルまでの接続が可能だとしています。 ヘッドフォンをつけたまま、行ったり来たりの自由な移動が可能です。家中どこでもワイヤレスで視聴できるでしょう。
※自動再接続機能で、再ペアリングの必要もありません。
幅広い接続方法
付属の光デジタルケーブル、3.5mmオーディオケーブルやRCAオーディオケーブルを利用することで、様々な機器と接続ができます。高音質&低遅延&安定でお気に入りの音楽や映画などを楽しめます。
現在、なぜかほとんどの出品が停止されてしまっています。「AAC対応が受信のみ」と記載していなかったことで炎上することを恐れ、出品を停止しているのでしょうか。これ、かなり問題だと思いませんかね。
AUKEY BR-O8のレビュー
AUKEY BR-O8を開封
本体サイズは一般的なBluetoothトランスミッターレシーバーよりもかなり大型で、ハイパワーな感じを思わせます。
製品の外観や仕組みは海外で高く評価されているようで、2019年のレッドドット デザイン賞を受賞しているとのことです。
AUKEY BR-O8の接続テスト
AirPodsはAAC接続に対応しているBluetoothイヤホンですが、AUKEY BR-O8のモニターにはAACの文字は無く、「SBC」と表示されています。
公式によると、これは仕様上のことであり、AAC接続時も本体にはSBCと表示されますが、AAC接続ができているのだそう。本当にAAC接続なのか気になるところですが…。
追記:
“仕様上SBC表示になっているけどAAC接続できているよ”という公式の案内は嘘だったんですね。当時、それを見て購入したのにな…残念。
AirPodsPro+BR-O8 vs AirPodsPro+MacBook 遅延テスト
プロジェクターにワンオクのライブの流し、BR-O8を通してAirPodsProを接続しました。どれくらいのレイテンシー(遅延)があるかをテスト。
結果は、比較的遅延を感じないレベル。若干の遅延はあるのでしょうが、動画を見るに絶えないようなレベルでは全くなく、「少しだけ遅れてる?」と感じるレベルにとどまりました。TVや映画の視聴には全く問題ないでしょう。
ゲームでの使用は試していませんが、シビアなFPSやリズムゲーム以外であれば問題なくプレイできるのではないでしょうか。SBC接続のBluetoothイヤホンと比較してかなり低遅延に感じるので、AACで接続できていると信じることにします(笑)
追記:
AACにしてはなんか遅い気がしていたのは気のせいではなかったんですね(笑)
次に、AirPods Proを2台用意し、MacBook ProにAirPods Proを直接Bluetooth接続した場合と、3.5mmオーディオジャックにBR-O8を繋げて間接的にBluetooth接続した場合の差を比べました。
You Tubeでお気に入りのチャンネルを視聴して比較してみましたが、その差は微妙なところ。MacBookとAirPodsを直接接続している時も、BR-O8を間に経由している時も、同じAACコーデック。ほとんど差がないと感じました。
しかしながら、BR-O8を間に経由している時の方が若干遅れを感じるかも…と思えばそう聞こえもする(笑)
最後に、「AirPodsを耳から外すと自動停止、つけると自動再生」の機能は、BR-O8に接続した場合は働きませんでした。
以上が、AirPods Pro(通常のAirPodsでも同様 ※世代によっては差あり。)での接続レビューでした。
AUKEY BR-O8のデメリット
AUKEY BR-O8をしばらく使用してみて、かなり大きなデメリットを見つけました。それは、「音量の低下」。私が使用しているモバイルプロジェクターでは、プロジェクターの音量レベルを最大にしてもAirPods Proの音量がやや小さいものに留まりました。
映画などで十分な音量を得るなら、ヘッドフォンアンプなどを別途購入し、出力端末(この場合はプロジェクターなど)とAUKEY BR-O8との間にアンプを噛ませる必要があるでしょう。
MacBook Proとの直接接続と比べて、BR-O8を経由して同じイヤホンで聞くと、音量レベルは半分〜2/3程度になっていると感じました。
BR-O8側で音量レベル(GAIN)を調節できる機能があればよいのですが、そんな神機能は無く…。少し残念な結果となりました。
プロジェクターなどとの接続では、視聴するのに十分な音量レベルが得られない可能性もありますが、通常のオーディオプレイヤーやスマートフォンでは、視聴のための十分な音量が得られるでしょう。
このあたりは出力機器およびイヤホンの仕様によっても異なるため、やはり実際に使用して試すしかないのかもしれません。出力が足りない場合はアンプを購入することも視野に入れておく必要があるでしょう。
まとめ・考察
AUKEY BR-O8は、従来の他のBluetoothトランスミッターレシーバーとしては非常に高性能であり、デザインやインターフェイスも優れたものがありました。
価格は約5,000〜6,000円と、比較的高価な部類になりますが、接続の安定性や音質、使いやすさを考えると十分なコストパフォーマンスでしょう。
しかしながら、一部の機器との組み合わせによっては音量の低下などが発生するなど、まだまだ「最高!」といえるレベルのガジェットにはなれていません…。
現状、AAC出力ができるBluetoothトランスミッターは非常に限られており、私が調べた限りではこのBR-O8くらいしか見つけられませんでした。AirPods、AirPods ProをBluetoothトランスミッターで低遅延接続したい場合は、事実上この製品を購入するほかありません。
※AirPodsはapt-Xには対応しておらず、AAC接続できない機器と接続する場合は、最も標準的なコーデックである、SBC接続となります。(遅延あり)
最近ではほとんどの機器にBluetooth接続インターフェースが入っているためトランスミッターのマーケットはあまり需要が少ないのかもしれませんが、TVやプロジェクターの音声をBluetoothイヤホン等で聞きたいという人は多いでしょう。
ぜひとも今後さらなる進化を期待したいところですが、2020年の今では、事実上この製品がベストと言わざるを得ません。
これにて、AUKEY BR-O8のレビューは終了しましょう。この製品はAmazonなどで購入する事ができ、価格は5,999円。現在(2020年6月)、Amazonでは1,000円オフのクーポンが適用されるため、約5,000円で購入できます。以下にリンクがありますのでチェックしてみてください。
では!
コメント
とても参考になりました。
7月末現在、Amazonでは1,800円オフのクーポンが付いてましたので購入してみます。
メッセージありがとうございます!
へえ!クーポン値引き中なのですね。
是非。使い方などやや気になる点もありますが、現状で最も優れた製品だと思います。
私もAAC送信ができるBluetoothトランスミッターを探していて、Shoさんの貴重なレビューを何度も見に来ていました!
いつ購入しようか迷っていた時、たまたまAUKEY公式サイトで35%の値下げをしているのを発見。
まさに買い時だと思い、そのまま商品紹介を眺めていると・・・
今までは記載がなかった注意書き(赤文字)があり「AACコーデックは受信モードだけに対応」・・・
はぁーーー笑!?と思わずびっくりしました笑
一応ご報告させていただきますね。
いずれにせよShoさんのレビューは丁寧で本当に好きでした。ありがとうございます。
金魚太郎さん メッセージとても嬉しいです!
「AACコーデックは受信モードだけに対応」ですと!AUKEYさん、そりゃぁないよ…あの感想はプラシーボだったんですね。お恥ずかしい。追記をしますね!
「AACコーデックは受信モードだけに対応」の問題について、弊サイトではAUKEY様への問い合わせを行っている最中です。皆様には、長らく間違った情報をお伝えしてしまっていた事実に関して、深くお詫び申し上げます。
AUKEY JAPAN のご担当者から問い合わせに対する返信がきまして、その内容は以下のようなものでした。
——
本製品BR-O8は受信モードだけにAACコーデックを対応しておりますが、
送信モードにAACコーデックを対応しておりません。
また、受信モードにAAC接続時も本体にはSBCと表示されますが、ご了承くださいませ。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
——