ついに、友人を騙して出し抜けそうな電動アシストロードバイクが登場しました。世界最軽量のEバイク、「HPS アシスト」を見ていきましょう!
モナコ公国に拠点を置くHPS Bikesは、完成車重量8.5kgという世界最軽量の電動アシスト自転車を発表。コンパクトなモーターと巧妙に隠されたバッテリーを装備したこのEロードバイクは、どこからどう見ても日常的に目にする通常のロードバイクのように見えます。
友人を出し抜けそうなEロードバイク
多くの電動アシスト自転車は、バッテリーなどの電子パーツが表側から見られるため、いかにも「電動アシストだなぁ」というイメージがあります。
一部の電動アシスト自電車(特にEバイク)では、バッテリーやモーターユニットを慎重に隠すようなデザインを採用しているものがあり、最近では普通の自転車の形に近づきました。しかしそれでも、膨らんだチューブや通常よりも大きなホイールハブなどを見れば、それがEバイクだと気づくことは難しくありません。
しかし、今回紹介したHPSアシストはそうではありません。あなたが友人に「これは電動アシスト自転車です」と本当のことを言ったとしても、ほとんどの人は恐らくあなたを信じないでしょう。
このサイトではこれまでいくつかの軽量でスタイリッシュなEロードバイクを紹介してきましたが、それらでさえも、ボトムブラケットもしくはホイールハブの内部にドライブユニットが組み込まれていることがぱっと見でわかります。
さて、今回発表された「HPS アシスト」を見てみましょう。フレームの形はどうでしょうか?通常のロードバイクのフレームに見えます。では、リアハブにモーターが入っているのでしょうか?いえ、ディスクブレーキ用のローターとスプロケットが付いているだけで、多くのロードバイクに使用されているものと同様に見えます。
正直、私には街中でよく見かける普通のロードバイクと同じに見えます。
世界最軽量のEロードバイクの秘密
HPSアシストは、これまで以上に超コンパクトなアシストユニットを使用することで自転車の電気的な要素を完全に隠すことに成功しています。このドライブユニットは「WATT Assist Pro」と呼ばれ、現在のところ世界最軽量の電動アシストシステムと言われています。
小型のため、フレーム内部に目立たないように設置できるだけでなく、非常に軽量なため、モーターとバッテリーの両方を搭載した状態で完成車重量わずか8.5kgという軽量な自転車に仕上げることができます。これは、間違いなくこれまでで最も軽量な電動自転車です。
モーターや電子制御装置はカーボン製のダウンチューブ及びボトムブラケット部にきれいに収納されているため、外見にこのEロードバイクの「E」の部分を感じさせる要素はありません。
また、このモーターやバッテリーの情報はモバイルアプリ「HPS-Sync」によって管理が可能で、GarminやWahooなどのサイクルコンピュータ等と情報を共有できます。
小型のアシストユニットとバッテリーを搭載していることで気になるのが、走行可能時間やアシストパワーではないでしょうか。このユニットは最大200ワット・20Nmのトルクを持っているということです。
バッテリーは外付けで、ドリンクボトルそっくりの形をしたモジュラーバッテリーをボトルケージ部分に取り付けます。
HPSアシストでは以下二種類のサイズのバッテリー容量が選べます。
●大サイズ:193Wh 1.2kg 最大3時間のアシスト時間
●小サイズ:85Wh 720g 最大1.5時間のアシスト時間
持続可能なアシスト時間を見ると、現在リリースされている多くのEバイクに比べ短く感じます。そのため、長距離のサイクリングで長い距離アシストを効かせて走る使い方には向いていません。
ただし、この自転車はアシスト機能を使わなくても8.5kgの軽量なロードバイクです。通常時はアシスト無しで走行し、重要なポイントでは電機の力を頼るような使い方が良いのかもしれません。
HPSアシストのフレームは、S,M,L,XLの4つのサイズから選択可能です。また、HPSのサイトではクランク・ステム・ハンドルのサイズを選んでカスタマイズ注文することも可能です。
これらの完成車は、Campagnoloの最新のグラベルコンポーネント「EKAR」グループセットで組み上げられており、価格は約1,4551ドル(約156万円)と高価ですが、「世界最軽量のEロードバイク」の称号が得られると考えればそれだけの価値があるのかもしれません。
もし、気になる方がいれば以下の公式サイトからご覧になってみてはいかがでしょうか。
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