高級路線をひた走るイタリアンブランドPINARELLO(ピナレロ)のハイエンド機「DOGMA」に次ぐ上位グレードバイクとして位置づけられる、PRINCE(プリンス)シリーズ。
そして、ピナレロにしてはかなり手に入れやすい価格で販売されている(それでも高価…)エントリーモデルGAN(ガン)シリーズ。
この両者の見た目はそっくりですが、実際どのような違いがあるのでしょうか。重量?カーボン素材?そもそも形は全く同じなの…?そんな気になる点について
早速見ていきましょう!
※この記事では2019年/2020年モデルのプリンスと、ガンシリーズを比較しています。2021年以降のプリンスはさらに進化を遂げフルモデルチェンジを果たしました。こちらについては別記事でお知らせします。
ガンとプリンスの違い1「形」
実は、GANシリーズとPRINCEシリーズではそもそもフレーム形状のベースが異なります。似ているようだけど全く別のフレームです。
GAN→DOGMA F8がベース
PRINCE(2019/2020)→DOGMA F10 がベース
PRINCE(2021)→DOGMA F12がベース
GOGMA F8は2014年、F10は2017年、F12は2019年に初めて登場しました。
2019/2020モデルのPRINCEは1世代前のデザイン、対してGANは2世代前のデザインということですね。
2021年以降のプリンスはさらに進化を遂げ、現行モデルのF12のデザインを受け継ぐことになりました…!


ただし、GANもPRINCEも、DOGMAと全く同じ形ではありません。それぞれベースになっているDOGMAシリーズを元に、少しだけ形状が調整されています。
ただ単にDOGMAの素材をグレードダウンさせたモデルではなく、GANにはGANの、PRINCEにはPRINCEの個性があり、それが魅力の一つになっています。
ガンとプリンスの違い2「カーボン素材」

カーボン素材を変えてグレード分けをするのは、自転車業界が好むことの一つです。例によって、GANとPRINCEのカーボン素材は異なります。もちろん、PRINCEとDOGMAのカーボン素材も異なります。
GAN→HighStrength Carbon T600 UD
PRINCE→T700 12K Carbon
PRINCE FX→T900 3K HighStrength Carbon
DOGMA F12→Torayca® T1100 1K Dream Carbon
DOGMA F12 Xlight→Torayca® T1100 UD
カーボン素材はGAN→PRINCE→DOGMAの順に、「強靭/硬く」「薄く/軽く」なります。試乗してみるとわかりますが、漕いだときのカッチリ感・進み具合・気持ちよさに違いが現れます。気になる方は試乗イベントや専門店で乗り比べてみては。
ガンとプリンスの違い3「価格」
見た目は似ていても価格は似ていません。
GANとPRINCEで13万5千円以上の値段の差があります。カーボン素材のグレードや、付属するコンポーネント、ホイール等のパーツのグレードが異なるためこの価格差が生まれます。
GAN→¥298,000-[完成車/Shimano 105]
PRINCE→¥435,000- [完成車/Shimano Ultegra]
PRINCE FX→¥528,000- [完成車/Shimano Ultegra]
ガンとプリンスの違い4「重量」
GANとPRINCEはカーボン素材や付属パーツが異なることをお伝えしました。それはつまり、重量もかなり違うということです。GANシリーズのフレーム重量の情報が見つからなかったのでGANのみ完成車重量である点はご了承ください…。
GAN→完成車重量: 8.4kg(53サイズ)
PRINCE→フレーム重量:約980g(53サイズ)
PRINCE FX→フレーム重量:約940g(53サイズ)
まとめ:GAN(ガン)とプリンス(PRINCE)どちらも良い。
結論、こうなりました。基本的にはプリンスの方が高性能で上位互換に見られがちですが、それぞれフレーム形状の系統が異なり、カーボン素材等の違いによって乗り心地も異なります。
必ずしも高級なカーボンバイクの乗り心地が最高という訳ではないので、GANとPRINCEで迷う場合は一度乗り比べしてみることをおすすめして、この記事を締めたいと思います。
最後に、調べていて参考になる記事を見つけましたので外部リンクですが貼り付けておきます。GANとPRINCEの形状の違いが実際どんなもんか見てみたい方は、この下に貼ってある記事を見てみてはいかがでしょう。
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