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スクルトゥーラとリアクトの違いを完全比較【メリダ-MERIDA-】

コラム

「軽量オールラウンダーか、エアロレーシングバイクか。」

Merida Scultura Team-E 2019 (BAHRAIN-MERIDA TEAM)
Merida Reacto Team-E 2019 (BAHRAIN-MERIDA TEAM)

これは、MERIDA(メリダ)のロードバイクを選ぶにあたって避けては通れない一世一代の「悩ましい決断」だ。初代スクルトゥーラ(SCULTURA)が2006年に。そして、初代リアクト(REACTO)が2011年に登場してから、この両者は常に競合し、比較の対象とされてきた。「スクルトゥーラか、リアクトか。」恐らく、どちらのロードバイクを選んだとしても、あなたはメリダに感謝し、信仰心を深めることになるだろう。

しかしながら、初めにも述べたとおりこのふたりはそれぞれ「軽量オールラウンダー」、「エアロレーシング」という別々の使命を持って生まれてきた。そのため、それぞれ異なるアプローチで乗る人の感情を揺さぶってくる。それはちょうど、日曜日の朝にTVで放送される、子供にとっての『仮面ライダー』と『スーパー戦隊』シリーズのようなものなのだ。

あなたは、迷っている。どちらを選べば後悔しないのか。
あなたは迷っている。どちらのバイクが速いのか。
あなたは迷っている。エントリーモデルならどちらが高性能か。

そして、この記事を読み終わったあなたは恐らく迷っている。「両方買ってしまおうかな…。」

MERIDA(メリダ)を知らないで、何を語れよう

そういうことだ。つまり、メリダについて簡単におさらいしておこう。

ハイ・コストパフォマンス

MERIDA(メリダ)は台湾のロードバイクブランドであり、会社名は「メリダ・インダストリー」。台湾に本社を構え、その他ドイツや中国に拠点を構える、世界有数の大きな自転車メーカーだ。

その特徴はなんと言ってもコスパの高さ。品質の高いスポーツ自転車を、格安で販売する。他の(一般的な)メーカーがメリダと同じ品質のロードバイクを作ると、メリダの販売価格×1.2〜1.5倍程度の価格になると思っていいだろう。

かつて有名どころの様々なロードバイクのOEM生産を請け負ってきたMERIDAは、そこで培った生産力を活かして1988年より自社ブランドの展開を開始。一説によると、かつてOEM生産を受注していたシュウィンやキャノンデールなどのバイクブランドが倒産してしまい、OEMで作る自転車が無くなってしまったため、自社ブランド創設に繋がったという逸話もある。

かつてのキャノンデールは2003年に倒産。資本と経営陣が刷新され、同ブランドは別会社として再建され今に至る。

現在、メリダのロードバイクは、軽量オールラウンドロード「SCULTURA(スクルトゥーラ)」エアロロード「REACTO(リアクト)」、エンデュランスロード「RIDE(ライド)」の3タイプをラインナップする。

他ブランドのバイクでも「実はMERIDA製」ということも

エントリーモデルから、プロ用途レーシングバイクまで幅広い種類のバイクを販売しているメリダだが、自社ブランド以外の製品の製造も行う。代表的なものがSPECIALIZED(スペシャライズド)だ。メリダは、スペシャライズドを半ば傘下に従えるような形で業務提携を行っており、スペシャライズドブランドの一部製品はメリダが製造している。

GIANT(ジャイアント)に次ぐ世界2位の自転車生産台数を誇るMERIDAは、世界的に見ても強大な生産力を持っている。詳しく公表することは野暮だが、スペシャライズド以外にも、多くのブランドの製品がメリダの工場で生産されている。

日本のファッション業界でいうなら、メリダはまさに、ユニクロやGUだ。高品質な素材、確かな製法、業界トップのデザイン。そして同業他社がうんざりしながら白旗を上げたくなるような圧倒的コストパフォマンスで、メリダはジャイアントと共に自転車業界のカーストの上位に君臨し続ける。

新城選手と共に世界で活躍するバイク

台湾ブランドであるメリダは、デザインやブランディング的な観点では、ビアンキやピナレロ、デローザなどの競合ひしめくイタリアンブランドには劣るイメージで見られがちだった。しかし、近年のメリダはデザインだけを見てもそれらに張り合うだけの洗練されたオーラを積み上げてきている。

実際、スクルトゥーラも、リアクトも、その見た目に惚れて購入を即決する人が非常に多いのだ。(特に見た目重視の人はリアクトを好みがちな傾向にある)

初心者から上級者にまで人気の高いメリダのロードバイクは、以前に比べ日本での取扱い量も大きく増加。知名度と人気もここ十数年で爆発的に伸びた。かのツール・ド・フランスで活躍する(ほぼ)唯一の日本人選手である、新城幸也(Yukiya Arasiro)選手が所属するUCIワールドチーム「バーレーン・マクラーレン」(元 バーレーン・メリダ)にフレームを供給し、数々のレースシーンで活躍を見せている。

スクルトゥーラとリアクトの違い

繰り返しになるが、これらふたりは、それぞれ別の使命を持っている。どちらとも『速さと勝利』を求めていることに変わりはないが…。スクルトゥーラとリアクトの違いを、想定される使用用途、軽さ(重さ)、乗り心地、見た目、価格について比較していく。

想定される使用用途

山岳コース平坦コース。今さらどちらがどちらかを説明する必要はないだろう。

山岳コース

スクルトゥーラは、「軽量オールラウンダー」に属するロードバイクだ。プロの過酷なロードレースと言えば、その大半が山岳コースであり、一番の見せ場は未だに山頂前。すなわち、ロードバイクにとって「軽さ」は、レースで勝つための最大の武器と言っても良い。

そして、スクルトゥーラは非常に軽い。最上位機種の「Scultura CF4」フレームの重量はわずか800gで、完成車重量は6キロ台前半をマークする。ヒルクライムでは背中に羽根が生えるような感覚を得る。ひとたびその自転車を持ち上げれば、その見た目に反する軽さに感銘を受ける。「俺は、軽い!」とバイク自体が強く主張してくるようだ。それが、スクルトゥーラ。

平坦コース

リアクトは、ただ風を切り裂くために生まれてきたエアロロードバイクだ。エアロ=エアロダイナミクスとは、科学的に計算された形で「いかに空気を騙すか」という、自然と科学との喧嘩だ。翼型、D形、カムテール、様々な呼び方がされるが、そのどれもがハイスピード(40km/h以上)の走行時に、正面からの空気抵抗を極限まで減らすための形状となっている。

自転車を漕ぐ際にかかる抵抗力には、タイヤと地面との摩擦力、慣性、ホイールハブやチェーンの摩擦など色々あるが、最も大きいのが空気抵抗だ。空気抵抗は速度に比例して増加するため、常に40km/h以上のスピードで駆け抜けるタイムトライアルやスプリントレースにおいて、空気抵抗を減らすことはかなり大きなアドバンテージになる。

ただし、空気抵抗を語る上で目をそらせないのが、乗り手の空気抵抗だ。乗り手(ライダー)の体格と乗車姿勢によって、受ける空気抵抗に差が生まれる。それは、リアクトとスクルトゥーラの空気抵抗の差をゆうに超える場合もある。

重さ(軽さ)

メリダの2019年モデルのスクルトゥーラ&リアクト(一部モデルを除く)について、メリダHPの情報を元に、完成車重量が軽い順に掲載していく。カスタマイズとしてホイールやハンドル、ステム、シートポストを交換することにより、完成車重量から500g〜最大1kg程度軽くすることが可能だ。

羽根が生えたような軽さ(7kg以下)

SCULTURA TEAM-E | 完成車重量: 6.4kg(50cmサイズ) | ¥1,300,000

SCULTURA 8000-E | 完成車重量: 6.9kg(50cmサイズ) | ¥679,000

REACTO TEAM-E | 完成車重量: 7.0kg(50cmサイズ) | ¥1,300,000

軽快で驚きの軽さ(8kg以下)

REACTO 8000-E | 完成車重量: 7.5kg(50cmサイズ) | ¥750,000

SCULTURA LIMITED | 完成車重量: 7.6kg(50cmサイズ) | ¥399,000

REACTO 6000 | 完成車重量: 7.8kg(50cmサイズ) | ¥449,000

重さが目立ってくる(9kg以下)

SCULTURA 4000 | 完成車重量: 8.2kg(50cmサイズ) | 199,000

REACTO 4000 | 完成車重量: 8.3kg(50cmサイズ) | ¥249,000

SCULTURA 5000 | 完成車重量: 8.3kg(50cmサイズ) | 249,000

REACTO 5000 | 完成車重量: 8.4kg(50cmサイズ) | ¥289,000

SCULTURA 700 | 完成車重量: 8.5kg(50cmサイズ) | ¥179,900

やや厳しい重さ(9kg以上)

REACTO 400 | 完成車重量: 9.3kg(50cmサイズ) | ¥169,900

SCULTURA 100 | 完成車重量: 9.4kg(50cmサイズ) | ¥99,900

スクルトゥーラ(SCULTURA)とは

スクルトゥーラ(SCULTURA)は、イタリア語で「彫刻」を意味し、その名の通り彫刻のような美しいフレームデザインを持つ。圧倒的な軽さと反応の良さから来る快適性と、様々な工夫の恩恵である乗り心地の良さがスクルトゥーラの特徴だ。

2006年に初代が登場して以来、メリダの主軸ラインナップとして長年改良が進められてきたスクルトゥーラには、以下のような様々なテクノロジーが凝縮されている。

フレーム素材に使われるエポキシ樹脂にナノテクノロジーを取り入れた「NANO MATRIX CARBON」を使用したり、フレームチューブの内側にリブを設けることで剛性をアップさせる「ダブルチャンバーテクノロジー」、バルーンの変わりにシリコンを用いて内圧を掛けて成型することで、フレーム内部の皺(しわ)を抑える「AWSテクノロジー」、振動吸収性アップのために形状を最適化させた扁平のトップチューブとリア三角形…これは全体のうちの、ほんの一部。

天才的なデザインと機能」(Gran Fondo誌)、「ディスクブレーキロードバイクの最高のサンプル」(Road CC誌)、「フレームとホイールの剛性により驚くほどの加速と登坂での軽さを併せ持つ」(Cycling Plus誌)というように、多くの自転車系雑誌のバイクテスターを唸らせる珠玉のオールラウンダーだ。

リアクト(REACTO)とは

リアクト(REACTO)は、2011年に初代モデルが発表されて以来、数々のアップデートが重ねられてきた。「REACTO」はスペイン語で「反応」を意味する。メリダが誇るこのエアロロードバイクは、発表当初からエアロフォークやエアロシートチューブ、エアロシートポストなど、常に最先端のトレンドが取り入れられてきた。

2012モデルより、衝撃吸収素材のインサートを組み込む事で快適性を向上させた S-FLEX シートポストを採用。エアロロード特有の硬い乗り心地はそのままに、サドルの衝撃を緩和している。2014年モデルより、メリダのTTバイクであるWARP TTの開発で培った空力学の知見をもとに大幅な性能アップ。第三者による風洞実験の結果でも「最高のエアロダイナミクス性能を持つロードバイクだ」と評価されるようになった。

その後も、基本的な形状はそのままに、細かな形状のアップデートによる空力性能の向上と、カーボン素材の進化による軽量化・高剛性化が進められてきた。2020年モデルのリアクトは、UCIが定めるルールの枠の中で、ほぼ完全形に近いエアロロードバイクだろう。フラグシップ機の「REACTO TEAM-E」は、「SCULTURA TEAM-E」と共に、UCIワールドチームである「バーレーン・マクラーレン」が使用する。

エアロロードバイクが台頭する訳

2010年代に入ると、プロロードレース業界でロードバイクのエアロ化の要望が高まった。これは、カーボン素材と成形技術の進化により、完成車で6kgを切るような軽量なロードバイクが作れるようになったことが起因している。

2020年現在、UCI(国際自転車競技連合)の公認レースには、重量6.8kg未満の自転車は出場できない。これは、自転車メーカーによる安全性を欠いた過度な軽量化を防止するために、1996年の「ルガノ憲章」の一部として制定されたルールだが、制定されて以来20年以上変更されていない。

サザンオールスターズの「愛の言霊」や、ミスチルの「名もなき詩」がリリースされた時から、変わっていないのだ…。

現在はカーボン技術の進化により、剛性を確保しながら6.8kgを下回るバイクが簡単に作れる。しかしルール上、これ以上軽くすることはできない。では、何で勝負するか…? そう、「空力性能」だ。風の抵抗を減らすことで、ルールの中で少しでもアドバンテージを得るため、メーカーはこぞってエアロバイクの開発に乗り出し、今に至る。

スクルトゥーラvsリアクト | どちらのバイクが速いのか

全ての場面で完璧な自転車は存在しない。スクルトゥーラも、リアクトも。ハイエンドも、エントリーも、必ず長所と短所が存在する。大まかなシーンを設定すると、どちらが速いかが見えてくるだろう。

山岳コースの場合(グランツール、ヒルクライムなど)

前段でも紹介した通り、ロードレースに山岳コースはつきものだ。また、起伏に飛んだ地形の地域にお住まいの方にとっては坂道を駆け上がる機会も多いはず。上り坂において自転車の軽さは、気持ちの面でもアドバンテージがある。

そんな場面では、スクルトゥーラを推薦したい。同じグレードのリアクトと比較して、フレーム重量には20%程度の差がある。例えば、ハイエンドに相当するCF4カーボンフレームではスクルトゥーラが790g、リアクトは1,000gだ。ただし、エントリーモデルではこの差が縮まる場合がある。

平坦コースの場合(タイムトライアル、クリテリウムなど)

平坦コースを高速で駆け抜けたい場合は、間違いなくエアロロードバイクであるリアクトを推薦したい。むしろそれ専用の自転車と言っていい。

最近は、スクルトゥーラにもエアロ的な要素が取り入れられており、「セミエアロフレーム」と呼ばれることもある。しかし、それ専用に設計されたロードバイクで直線の道路をかっ飛ばす気分は最高そのもの。また、トライアスロンに出場してみたい方も、リアクトで十分に対応可能だろう。

長距離の場合(ブルベ、エンデューロなど)

長距離のサイクリングに必要なのは、直進安定性と乗り心地の良さだ。乗り心地に関しては、エアロバイクであるリアクトの方がやや硬く、突き上げを感じやすい。しかし、これらはタイヤやサドル等を交換することで十分に対応可能だろう。

逆に、スクルトゥーラはフレームの剛性を考えると若干しなりがあるため快適性では勝る部分があるが、直進安定性ではリアクトに劣ると考えられる。これは、スクルトゥーラが持つレース向けのハンドリング性能に起因するもの。逆にいうと、街なかでカーブが多い場面では、スクルトゥーラの機敏性は非常に安心感を感じるだろう。

結論としては、長距離走行で、地面からの突き上げをより減らすならスクルトゥーラ、直進安定性を求めるならリアクトだ。個人的には直進安定性のメリットを大きく感じているので、迷ったらリアクトを推薦したい。

サイクリングの場合(ゆるポタ、グルメライドなど)

先程の長距離走行と同じになるが、振動吸収性と直進安定性を天秤にかけよう。

リアクトのエアロ効果の本領を発揮するのは、40km/h程度のスピードが乗ってからだ。そのため、20km/hから、速くても40km/hで走行するようなサイクリングやゆるポタでは、恩恵を活かしきれない可能性がある。しかし、今はだれもがポケットに高性能な小型カメラを持ち運ぶ時代だ。写真映えするエアロフレームに惹かれる気持ちは、痛いほど理解できる。

スクルトゥーラvsリアクト | エントリーグレード(アルミ)ならどっち

メリダはアルミフレームも手掛けている。やはり最近のメリダのアルミバイクは、どうしても「エントリーモデル」感が否めない。しかし、実際は非常に高品質でタフ、上位機種とほぼ同じジオメトリと、お得感が高い。アルミのリアクトに関しては、カーボンありきのエアロロードバイクをアルミニウムで再現しているため、重いのは必然だ。

漕ぎ出しの軽さを重視する場合

繰り返しになるが、フレーム重量はスクルトゥーラの方が20%程度軽くなる。車体重量の軽さは漕ぎ出しに大きな影響を与える。

また、ホイール外周部の重量は、フレーム以上に漕ぎ出しの軽さに直結する。そのため、重いフレームであっても軽いホイールやタイヤを装備することで漕ぎ出しを軽くできる場合がある。

真面目で面白くない回答をするなら、漕ぎ出し重視ならスクルトゥーラということになる。

見た目を重視する場合

見た目の好みは人によって全く異なる場合がある。それに対して他人がどうこう言う必要性は、基本的には皆無だ。

あなたが気に入った方を選ぼう。なお、周りの評価が気になる人のために、後ほどTwitterにおけるスクルトゥーラとリアクトに対する口コミをまとめているので参考にしていただきたい。

とにかく低価格を求める場合

より低価格なモデルをラインナップしているのはスクルトゥーラの方だ。ちなみに、メリダのロードバイクで最も安いモデルを探しているのであれば、「ライド」というエンデュランス向けのロードバイクラインナップも検索して頂きたい。

スクルトゥーラvsリアクト | 初心者向きなのはどっち

より初心者に対して良心的なアドバイスをするのであれば、おすすめするのは「スクルトゥーラ」になるかもしれない。しかし、そんなの関係ない場合(例外)もある。見ていこう。

走行性能とコスパを重視する場合

コストパフォーマンスと得られる走行性能で勝っているのは、恐らくスクルトゥーラだ。同等のグレードで比較した場合、使用している素材が少ないスクルトゥーラの方が、材料を多く使用しているリアクトよりも安く作れて軽く仕上がるのは当然のこと。春シーズンの薄いトレンチコートより、秋に出る分厚いチェスターコートの方が高価なのと同じことだ。

40km/h以上の高速域で走る場合、リアクトは、どこまでもスピードが上がるような気さえする楽しいマシンになる。しかし、クロスバイクと並走するような場合は、逆に退屈に感じてしまうかもしれない。まさに、日本の公道を窮屈そうに駆け抜けるマクラーレンやマセラティのように。

そう考えると、初心者に扱い安い走行性能のバランスを持っているのは、どちらかと言えばスクルトゥーラというように判断できる。

ディスクブレーキモデルが欲しい場合

近年のロードバイク業界は、どんどんディスクブレーキ化が進み、従来のリムブレーキ(キャリパー)は廃れていく流れだ。新しいものを好み、どんどんトレンドが変わっていくのがロードバイク業界。あと10年もすればリムブレーキのロードバイクは一部のマニア向けのマイナーな存在になるだろう。

そう考えると、今新しいロードバイクを購入するならディスクブレーキが賢い選択かもしれない。さて、2020年のラインナップを見ると、スクルトゥーラでディスクブレーキ仕様は6モデルであり、アルミニウムフレーム/Shimano SORAコンポーネントから選択できる。

対してリアクトのディスクブレーキ仕様は5モデルであり、Shimano 105コンポーネント以下のモデルは存在しない。

見た目で気に入った方があるなら絶対にそれ

Merida reacto TEAM E

これは長年ロードバイクに乗っていて感じることだが、ロードバイクを選ぶにあたって最も(何よりも)重視したほうが良いのは見た目だ。もちろん予算も大事なので、出せる金額の中で最も見た目が気にいるのはどれだろう?という観点で選ぶと、後から後悔する可能性が減る。

なぜなら、UCIが規定している非常に細かいルールにより、どのメーカーも突出した性能のバイクは生み出せない。性能の違いと言っても、せいぜい細かな仕組みと工夫くらいのものだ。(同一のグレードで比較した多くの場合で)

見た目で気に入ったバイクは愛着を持ちやすく、誰になんと言われても気にならないことが多い。また、周りで誰が持っているから合わせてそれにする、逆にあいつとは被りたくないから別のモデルにする、といった選び方をする人がいても、それはそれでありだ。そう、最終的には自由ということを忘れず、自分の感性や直感を大事にして欲しい。

スクルトゥーラvsリアクト | Twitterの口コミ

趣味としてのロードバイクは、言っても所詮自己満足の世界。それでいいんだ。誰かが大切に乗っている自転車に対して周りが何かをいう必要は全く無い。迷惑をかけていないなら。

しかし、時には周りの評価も気になるものだ…。あくまでも、参考の一つとして見ていただきたい。

スクルトゥーラ派の意見

リアクト派の意見

スクルトゥーラvsリアクト | 違いの比較表

※参考価格は、2019年モデルのリムブレーキ比較。2020年モデルの価格はこちらから(MEDIDA公式サイト) 。2020モデルでは一部ラインナップがディスクブレーキ仕様のみとなった。ディスクブレーキ仕様は、ハイエンドモデルでは価格据え置き、アルテ・105ではそれぞれ、4~5万円程度値上がりする。

項目スクルトゥーラリアクト
ジャンル軽量オールラウンダーエアロロード
ハイエンド重量(リム)6.4kg7.0kg
ハイエンド重量(DISK)6.6kg7.2kg
ハイエンド価格¥1,200,000¥1,200,000
アルテグラ完成車価格¥249,000¥289,000
105完成車価格¥199,000¥249,000
最安モデル価格¥99,900¥169,900
山適正
平地適正
長距離適性
見た目の厳つさ
ディープリムとの相性
プロチームが使用
2020年ディスク対応6モデル5モデル
2020年リムブレーキ対応9モデル4モデル

最後の一行

最後に、一言だけ。「後悔のない選択を!」 安い買い物では無いからこそ、とことん悩んで、素晴らしい相棒を見つけてほしい!

最後に、スクルトゥーラか、リアクトか。あなたがどちらを選んだのか、その理由も是非以下のコメントに残していってください。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

最後に、あなたにおすすめな情報を紹介して終わります。

まだ悩むなら、実際に乗ってみよう(レンタサイクル)

この記事を見て、まだ決めきれないのであれば、レンタサイクルや、個人間自転車シェアサービスを利用して、実際に乗ってみるといいだろう。例えば、東京で有名なのは、浅草にある外国人にも人気のスポーツバイク専門のレンタサイクル、「CycleTrip BASE(サイクルトリップ・ベース) 」だ。以下のように、多くのロードバイクやマウンテンバイク、E-BIKEなどが借りられる。

個人同士で自転車が貸し借りできる?面白いサービスも

前段で紹介した「CycleTrip BASE(サイクルトリップ・ベース)」と同じ会社が運営している面白いサービスがある。「CycleTrip Share (サイクルトリップ・シェア)」といい、個人間でスポーツ自転車の貸し借りができる新しいサービスだ。全国的に利用者が増え始めており、将来的には個人でレンタサイクルを営むようなかたちでお小遣い稼ぎができるプラットフォームになるという期待もされている。

現在は東京都内を中心に多くのロードバイクが登録されており、覗いてみたところ、リアクトのフラグシップモデルも一日4,000円で借りられるようだ。安い…。以下にリンクを貼っておくので、気になる方は要チェックだ。

この記事を書いた人
ロード乗りデザイナーSho[ショウ]

自転車大好きなデザイナーで、自転車情報INNERTOPの運営者。平日の昼から千葉県内をロードバイクで爆走していることで知られる。

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